161月
Filed in カメラ修理
Leave a comment

現在Minolta CLEはNokton 40mmの専用ボディとして使っているですが、ヤフオクで手に入れた時からヤレた外観でした。傷やヘコミ、ロゴのくすみなどなど。
まあ動作はしっかりしてるし気にしないで使っていたのですが、どうもロゴのくすみが気に入らない。というより、ロゴ自体が気に入らなくなってきました。
いっそ消してしまえばスッキリする?
ということで、用意したのはエナメル溶剤とシンナー。
まずエナメル溶剤で汚れを落としながら様子見。シンナーでロゴの塗料を溶かす。
ロゴの塗料が柔らかくなったところを爪楊枝でほじくりました。

余り長時間ボディをシンナーに浸すのは怖いので、ほどほどで切り上げました。
良く見ると少し塗料が残ってしまいましたが、まあいいか。

ロゴを取ったら、なんとなくカッコよくなった気がします。

camera, Minolta CLE
196月
Filed in Camera | カメラ修理
Leave a comment

先日手に入れたライカフレックスSL2を整備してます。
やっぱ手に入れたマシンは掃除してから気分良く使いたいものです。
人の手あかとか気分のいいものではありませんからなあ・・・。
うちのSL2は長年の酷使により外観ぼろぼろ、応急補修のパーマセルテープでべとべと、裏蓋あたりは鼻の脂の臭い、グリップやレンズ鏡銅に手あか等々、このまま使うにはちょっとなあ・・・という状態。

とりあえず補修テープを剥がして残った糊をクリーニング。
裏蓋の脂の香りも医療用アルコールで徹底的に消毒(潔癖性なので)、ファブリーズを刷り込んで消臭、靴用クリーナーで仕上げします。

マクロエルマリート付属のレンズキャップ(14133)はなぜかブカブカのサイズで、レンズにはめてもすぐ外れてしまいます。改善しなくてはまともに外に連れ出せません。
用意したのは書道用の下敷きと薄手の両面テープ。
これをレンズキャップの内側に貼付けてクリアランスを詰めようという算段です。

マクロエルマリートのレンズ直径は65mm、ということは
直径×円周率=円周
65mm×3.14=204.1mm
レンズキャップの奥行きが9mmなので
9mm×204mmの大きさで下敷きを切り出します。


切り出した下敷きを両面テープでレンズキャップ内側に貼付け。
見た目もいい感じです。

さらに、ファインダー内照明用のバッテリー蓋が欠品していました。もちろんバッテリーもついてきません。
使用するバッテリーは水銀電池(MR9)。
今は生産されていないものですが、こんな事もあろうかと同じサイズの海外製電池「VARTA V625U」をストックしておいたのでそれを使用します(電圧が違うけど照明用なのでOK)。


欠品している蓋の代わりにパーマセルテープを3重に張ります。
パーマセルテープはつや消し黒で見た目も悪くないし、むしろ使い込んでる感が出て男らしいカメラになりました。満足です。
とりあえず気になる範囲での整備はこの辺で終わり。
それと、やっぱりテープはいやなので部品の調達をどうするか悩み中です。
camera, Leica
103月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
クラカメ界の壊し屋ことトシノブです。
今週もカメラを分解!分解!
先日、久々にカメラを購入しました。
Bolsey model C(ボルシーC型)です。

このカメラは35mmフィルムを使用する二眼レフという、結構珍しい形式のカメラです。
もともとボルシーは普通のレンジファインダーだったのですが、C型でピントグラスとファインダーレンズを無理やり増設されました。
なので、アイレベルとウエストレベル両方のファインダーが使えます。


両方使えるなんて便利ですね(本当はそんなでもない)。
そんな事はさておき、ワタクシ、このボルシーを手に入れた次の日には早速分解しておりました。
原因は2つ。
- フィルムを入れて巻き上げると途中でストップしてしまう。
- シャッターチャージが手動でしかできない。
という現象が発生したからです。
ボルシーは数年前にも持っていたのですが、すぐにオークションに転売してしまったのでうろ覚え。
確かすんなり操作できたような気がする・・・。
「これはきっと故障だ!
分解して原因を確かめなければ。可能ならば修理したい!」
というわけで、ボルシーの解体ショーの始まりです。



まずレンズ前面の銘盤を外す。ネジ2本。
その後ファインダー用・撮影用のレンズを外す。反時計回りに回すだけで外れます。
シャッター部のカバーも外す。これもネジ2本。


巻き上げ・巻き戻しレバーを外す。
ゆるみ防止のため一つのネジ穴にイモネジが2つねじ込まれている。


軍艦部を外す。裏からネジ2本。
これで中身が見れる。簡単に分解できた。
なんとまあ適当なファインダー。遮光板は黒い厚紙です。
アメリカらしい合理的な仕組みです。つまり安っぽいカメラです。
ドイツならこうはならない。
歯車を眺めながら、シャッターチャージができない理由を考える。
どうやら、シャッターチャージはシャッターレリーズが兼ねているらしい。
シャッターボタンを押す力でチャージされている。


チャージするためにはシャッターボタンのストッパーが解除されなければならない。
これは巻き上げ時にフィルム送りギアが回転してストッパーを引き込んでいるようだ。
つまり、巻き上げができない原因を突き止めなければならないと。
巻き上げできない原因はここにあった。
巻き上げレバーにつながっているシャフトがストッパーで制御されている。
このストッパーはシャフトを引き上げると解除されるらしい。
ん・・・?引き上げる?
自動じゃないのか、そんな部品は見当たらないし。
手動で引き上げて巻き上げれば動くのか?
手動で引き上げる・・・手動・・・うーん。(チラッ)

「LIFT SLIGHTLY AND WIND」
「LIFT」
「LIFT」
「LIFT」
ああああああ!!!!
LIFTって書いてる!!!!
巻き上げ時にちょっと引き上げろって書いてる!!!
分解する必要なかったーーーー
壊れてなかったよ、使い方知らなかっただけだよ!
泣きながら分解した手順を辿り組み立てました。
えー、ちょっと言い訳しますと
LIFTがLEFTに見えてました。
ちなみに分解ついでに注油と清掃したので動作がスムーズになりました。
払った代償として、B(バルブ)機能が全く動かなくなりました。
分解途中に小さい部品を無くしたのが原因だと思います。
差し引きゼロです。にこいちです。
Bolsey model C, camera
0610月
Filed in カメラ修理
Leave a comment

いつも夜な夜なしている事と言えばカメラ修理です(言うほどやってないけど)。
最近は「Pen F」というカメラをいじっております。
3年位前までお気に入りで使っていたのですが、巻き上げ動作中に「スルッ」と抜ける感触があり、なんでー?と思って3度目巻き上げたが最後、ミラーアップ状態でスタックしてしまいました。
それ以来、我が家の自作本棚で美しいオブジェと化しておりました。
しかし!この文化遺産をどげんかせんといかんと一念発起。やっと重い腰を上げて分解修理と相成ったわけです。

さて今回のドナーであるPen Fについて、いつものようにうろ覚えで解説をさせていただきます。
Penシリーズはハーフサイズカメラです。オリンパスから30年位前に発売されておりました。「ペンのようにメモを取る感覚で、誰でも気軽に写真を撮ろう」とかいうコンセプトで、大ヒットを記録します。
誰でも撮れるというコンセプトからもわかるように、基本的に廉価なモデルが主なのですが、その中でも高級モデルもいくつか登場します。
その中の一つが世界唯一のハーフサイズ一眼レフ、Pen Fシリーズなのです。
いい響きですね。唯一神、孤高の存在。
悪く言えば一発屋。

というわけでセレブ御用達のこのカメラを修理中な訳ですが、やっぱり一眼レフはめんどくさいですなー。レンズシャッター機は今まで数十台修理してきたわけですが、こいつは全然違う。小型化したボディにメカがびっしりです。そろそろ飽きてきたので途中で投げ出したくなってきました。
お金が絡まないと手が動かない性分です。就職する前はカメラで小銭稼ぎしてたので修理は好きだったんですけど。ロシア、ウクライナ、南アフリカやアメリカから仕入れてました。
いわゆるヤフオク界で忌み嫌われる転売屋erです。
camera
065月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
Summitar 5cmF2をヤフオクで手に入れました。
ジャンク扱いだけど19,000円は激安だと思います。

どの程度のジャンクかと言えば・・・
- ヘリコイドがすげえ固い
- 絞りもそれなりに固い
- レンズに若干のクモリ
あとはおおむねOKでした。
この程度なら普通に直せる。
まずレンズはどうしようもないので諦める。
作動は、注油しなくても暖めてから動かしてやれば少しずつ緩くなってくるとは思う。
でもめんどいので危険を承知で注油。
絞りは絞り羽の付近なので、本当に少しずつ注油をしていく。
注油をしたら拭き取り作動させ、滲んだ油を拭き取り・・・の繰り返し。
1時間くらい繰り返しだいぶ改善した。

ヘリコイドの方は重症なくらい動かない。
暖めてもかなり固い。

気が進まないがCRCをごく少量吹き付けて10分放置。
少しずつ動いてきたのでミシン油を1滴たらして動かして滲んだ油を拭き取り・・・
最後にモリブデングリスを盛って作動させる。1時間くらい。

まだ動きは少し固いけど、使えるレベルになった。
ミシン油がたまに滲むので、1週間は気が向いたときに動かして拭き取りをしようと思う。注油しすぎたっぽい。
camera, Leica, Summitar
299月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
駆動系のほとんどの部品を外して洗浄・注油した後にくみ上げた。
そしていざ巻き上げ・・・する前にふとファインダーを覗いて距離をあわせてみたら、二重像が思いっきりズレてた。無限はもちろん、上下像まで。なんてこったい!
おそらくファインダーブロックを装着したままカナズチでぶっ叩いたり、逆さにして押し付けたりしたのが原因。光学部はおっかないのでなるべく手をつけない方針だったのが、かえって災いした!大事なところは外して保管が大原則なのだ。まぬけだー。
距離計の調整は以前、大戦前のレチナで経験済み。これも楽勝で調整できるだろうと思っていた。
実際似たような仕組みだったので調整する箇所もわかっていたのだけど、ボディに装着したままだと調整がしにくい。小窓のレチナのファインダーブロックとも大分構造が異なるようだ。
数日悩んで、意を決してファインダーブロックを外す事にした。

ファインダーブロックは上部のネジ2本で外れる。
光学系が横切る経路の下だ。実に面白い。


ファインダーブロックを外したら調整に入る。
距離計の無限は偏芯ネジと底上げネジ(と名づけた)で調整。上下像はハーフミラーのステー固定ネジを緩めて調整。ミクロン単位の作業だ。

距離を合わせて組み上げる。どうもレバーの動きが悪いようだ。レバー支点のカニ目ネジの締め付けトルクを緩めて注油。スムーズになった。

30回くらいやり直しつつ調整完了!
ファインダーブロックを組みなおし、軍艦部を装着してひとまず完成。
まだまだ納得いかない部分もあるけど・・・

完調なレチナに比べると全然巻き上げの感触が違うのだ。なぜかゴリゴリとしている。シャッターユニットと巻き上げユニットの両方が原因のようだが、いまいちハッキリとしない。
またジャンク品を手に入れたら手を入れてみようと思う。
camera, Retina
299月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
分解方法がやっとわかりました。
巻き上げギアのネジ穴の近くの穴の中にネジがありました。
なんて凝った構造なんだろう。さすがドイツ魂!

外せる部品はすべて外して片っ端から清掃していきます。写真の部品は巻上げ部のギアとゼンマイを内蔵したスプール、アルミ製の柱はパーフォレーション(フィルムの穴)のガイド。
破断したパーフォレーションの破片がボロボロでてくるでてくる!こういう作業は楽しい。

部品を外した後のボディも清掃します。
こちらはベンジン浴ができないので綿棒でゴミや古いオイルも除去。
だいぶ綺麗になってきました。
camera, Retina
229月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
以前エタノールで剥がした張り革。
数日経ったらカピカピのカッチカチに硬化していた。表面は白くなってガサガサになっている。カメラから剥がした後、さらにエタノール漬けにして裏面のボンド溶かしたせいだろう。やりすぎたっぽい。
この年代のカメラの特徴は黒い張り革です。これが精悍な雰囲気をかもし出し、高級感を表現している。特にレチナの張り革はライカ等と同等の厚い張り革を使用しており、所有者のウシシ感を満たしてくれるわけです。
前置きはさておき、張り革の復活を試みる。
化粧品セールスをしていた知人に買わされた「自然素材の高級乳液」とやらを使用してみます。靴クリームでもよさげだけど、手に触れるものなので精神的に乳液を選択した。

裏側に付かないように気をつけて塗りこむ。すり込む様に。
この状態でしばらく放置しておこう。
camera, Retina
169月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
対策考えるの面倒なのでとりあえず作業を先に進める。
巻き上げが重い原因がまだつかめない。
各部の遊びが大きいせいなのか、ギアが磨耗しているのか・・・
わかんない時はとにかく分解!分解!
ボディ下部の巻き上げ機構の分解に取り掛かる。
ボディ下部にアクセスする為には張り革を剥がす必要がある。
これが面倒で今まで手をつけなかったんだよなー・・・・

まず巻き上げノブのビス隠しの革を剥がす。
すると、3本のビスが現れます。ビスを外せばレバーが外れる。

さらに裏蓋ロック解除ボタンのカバー(長い)を外す。

底パーツの張り革も剥がす。

やっと巻き上げ機構にアクセスできました。

さて、これ以上の分解方法がわかりません。
ネジがないんだもん!困ったー
camera, Retina
169月
Filed in カメラ修理
Leave a comment
ジャンクからサルベージした部品と交換しました。
ラックギアとピニオンギア、それとバネを交換。
さらに全体的に遊びを取り除きつつ仮組み。

巻き上げの不調は大体直った。
しかしまだ巻き上げのトルクが重くて不安が残る。
せっかくだから快調機と同等の使用感にしたい!
ので徹底的に分解する事にした。ついでに清掃も。
まず軍艦部のファインダー清掃。
ガラスのカバーを外してレンズクリーナーで磨く。さらにファインダー内部もブロワーで吹いてから綿棒で清掃。

仮組みしてみて動作確認。
フィルムカウンターの同調機構が上手く動いていない。
連結するシャフトを覗いてみると・・・サビてる!これじゃ動くわけがない。・・・のでトンカチで叩いて引っこ抜く。
力任せに抜いたら折れたけど、部品取りがあるからいいやーと思っていたらえらい事に・・・(後述)

えらい事です。
ジャンクのシャフトと大窓のシャフト、長さが違う!1~2mmは違う。
原因は大窓レチナとノーマルレチナの軍艦部の高さだ。
大窓の方が1~2mm高い。その分シャフトの長さが違うようだ。


ああ・・・折ってから気がつくとは不覚。対策を考えなきゃ。
camera, Retina